フッ素って何?歯磨き粉で効果的にフッ素を取り入れる方法
コロナの影響で歯の定期的な
メンテナンスを少し延期している方も
多いのではないでしょうか?
むし歯の進行...心配ですよね(T . T)
進行しないようにしっかり歯磨き!
も大事ですが...歯磨きで100%の
プラーク(細菌)を取ることはできません。
歯科衛生士の私でも無理です(笑)
むし歯ができないようにしたり
進行しないようにしたりするには
前回の記事でお話しした"唾液"が
活躍してくれますが、その他にも
むし歯予防に必要不可欠なものがあります‼︎
それが"フッ素"です。
フッ素って何?
むし歯予防に効果がある成分として
最近はよく知られていますが
歯磨き粉だけではなく、少量ではありますが
海水、私たちが普段食べている
魚介類や野菜、水、調味料などほどんどの
ものにフッ素が含まれています。
(厳密にはフッ素と他の元素や原子団が結びついてできた"フッ化物"というものが含まれていて、歯磨き粉に入っているのも"フッ化物"です。)
ですので、フッ素は特別な物ではなく
私たちの身の回りにありふれた物質です。
フッ素の効果
-
むし歯菌の活動を抑える
お口の中にいるむし歯菌は食べ物が
入ってくるとその中の糖をもとに酸を
作り出します。
ちなみに糖と聞くとお菓子が思いつきますが
お米にも糖分は含まれており、甘くない
物でも意外と糖分が入っていることが
多いので注意が必要です!
フッ素はむし歯菌の働きを弱め、酸が
たくさん作られることを防いでくれます。
-
再石灰化を促進してくれる
むし歯菌が出す酸によって溶かされた
歯の成分が、もとに戻ることを"再石灰化"
と言い"唾液"が再石灰化を促してくれることは
前の記事でお話ししています。
その"再石灰化"をフッ素が促進してくれる
ことでむし歯の進行を防ぐことができます。
-
歯の質を強くしてくれる
フッ素による"再石灰化"が起こり
歯の成分がもとに戻る時に、フッ素の成分が
取り込まれることで歯の表面の結晶がより
強くて安定した状態になります。
それにより、むし歯になりにくい
歯にすることができます!
効果的な取り入れ方
フッ素の取り入れ方は色々ありますが
今回は歯磨き粉での取り入れ方をお伝えします!
まず、歯磨き粉にフッ素が入っているか
確認してください。最近は市販の歯磨き粉でも
だいたいのものがフッ素入りですが
たまに入っていないこともあります(T . T)
こんな感じで成分が記入してあります。
だいたいが
"モノフルオロリン酸ナトリウム"
"フッ化ナトリウム"
のどちらかで書いてあると思います。
ちなみに"ppm"はフッ素濃度を表していて
数字が大きいほど濃度は高くなります。
濃度が高い方が効果も高いですが
フッ素は濃度よりも毎日使うことの方が大切です!
私はこの歯磨き粉を愛用しています♪♪
また別の記事で詳しく書きますね^ ^
歯磨き粉でフッ素を取り入れる方法
①歯磨き粉は歯ブラシの毛先半分
以上つけてください。
これぐらいです!
お子さんの場合
3〜5歳は5㎜以下
6〜14歳は1㎝程度
が目安量になり、15歳以上は
大人と同じ歯ブラシ半分以上の量
(1〜2㎝程度)になります。
②しっかり磨く
歯磨き粉が多くなると泡立ちが良くなり
磨いた気分になりやすいので
泡に騙されず!(笑)、時々吐き出しながら
時間をかけて丁寧に磨いてください♪♪
③うがいをしない or 2回以下にする
ここが1番大事なポイントになります!
フッ素はお口の中に長く残ることで
十分な効果が得られます。
ですのでうがいしないのが1番効果的です!
...と言われても歯磨き粉はフッ素以外の
成分が入っており、口の中に残ると
ちょっと気持ち悪いですよね( ;∀;)笑
うがいなしは無理!ということであれば
うがいしても良いのですが
1〜2回までにしておいてください。
※ここでさらに重要なポイント!
うがいをする場合は、ペットボトルキャップ
一杯分ぐらいの少量のお水で
20〜30秒の長いうがいをしてください。
長いうがい?と思うかもしれませんが
洗い流すうがいではなく口の中全体に
フッ素を行き渡らせるためのうがいなので
少し長めに行います。
口に含む水の量を少なくすることで
口の中でフッ素の洗口液を作っている
状態になります。
先程もお伝えしたように、フッ素が
出来るだけ口の中に残ることが
大切なので、磨いた後はなるべく
何も口にしないようにしてください。
最低でも30分飲食を控えると効果的に
フッ素を取り入れることができます。
ですが、あくまで効果的に取り入れるための
方法になるので、磨いて30分以内に
水分を摂る等しても効果がゼロになる訳では
ありません!無理をしないように( ;∀;)笑
長くなりましたね、、、(笑)
フッ素を取り入れだからといって
必ずしもむし歯が出来ないわけではないですが
歯にとってはメリットだらけです♪♪
効果的にフッ素を取り入れて
むし歯知らずの歯にしていきましょーっ!
(((o(*゚▽゚*)o)))
唾液のチカラ7つ お家で簡単唾液腺マッサージ
唾液のチカラ7つ!
普段唾液について意識することは
あまりないかもしれませんが
実は唾液には様々な役割があり
私たちの健康を守ってくれてきます。
今回は唾液のすごいチカラと
分泌を促進するマッサージをご紹介します!
〈唾液の役割〉
①食べ物を飲み込みやすくする
食べ物を湿らせて飲み込みやすく
してくれます。また、たんぱく質が
含まれているため粘性があり、食べ物が
塊になりやすくなることで嚥下(飲み込むこと)
がスムーズになります。
②味を感じやすくする
私たちは口の中にある「味蕾(みらい)」という
部分で味を感じ取っています。
味物質が唾液に溶けて味蕾で味として
感じるため、唾液が十分に分泌されて
いないと本当の味を感じることが出来ません。
③消化酵素としての働きがある
唾液の中の「アミラーゼ」という消化酵素が
食べ物の中のデンプンを分解して
吸収をスムーズにします。
④細菌の働きを抑制する
唾液には口のなかの細菌の働きを抑制して
病気を防ぐ働きがあります。
口の中に存在するむし歯の原因菌はもちろん
外から入ってくるウイルスなどの働きを
抑えます。今流行しているコロナウイルスの
働きも抑えてくれる.....かも?
⑤再石灰化を促進する
細菌が作り出した酸によって歯のエナメル質が
溶かされることを脱灰と言います。
その脱灰を唾液に含まれるミネラルが修復
してくれます。それを再石灰化と言います。
⑥酸性に傾いた口腔内環境を中和する
食事をすると、口の中の細菌が食べ物の中の
糖をもとにして、酸を作り出します。
口腔内の環境が酸性に傾くと脱灰が
起こりやすくなりますが、唾液によって
中和されることで歯が脱灰しにくくなり
むし歯ができにくい環境になります。
⑦口の中を清潔にしてくれる
食べカスなど、口の中に残った汚れを
唾液が洗い流してくれることで
清潔な状態を保つことができます。
唾液の分泌量は個人差があり、健康状態や
年齢、お薬の服用などによって変化します。
お家で過ごすことが増え、口を動かすことが
減ると唾液の分泌量も減っているかもしれません。
是非、マッサージで唾液の分泌を
促進してみてください♪♪
〈唾液腺マッサージについて〉
唾液腺はお口の中の全体にたくさん
ありますが、その中で大きな唾液腺は
耳下腺、顎下腺、舌下腺の3つです。
それぞれを優しくマッサージする様に
押すことで唾液がたくさん分泌
されるようになります。
-
耳下腺マッサージ
耳たぶのやや前方、上の奥歯あたりの
ほほに人差し指を当て、指全体で
優しく押します。
酸っぱい食べ物を想像すると
唾液が出てくるところです。
5〜10回繰り返します。
-
顎下腺マッサージ
顎下腺はあごの内側の柔らかい
部分にあります。
指を当て、耳の下からあごの先まで
優しく押します。
5〜10回繰り返します。
-
舌下腺マッサージ
舌下腺はあごの先の尖った部分の内側、
舌の付け根にあります。
ピンク色のあたりです。
関係ないですが、Stay home Tシャツ
愛用してます♪♪(笑) BASEというアプリで
購入しました^ ^
下顎から舌を押し上げるように、両手の
親指でグーッと押します。
5〜10回繰り返します。
この3つを行うことで唾液の分泌を
促進することができます。
お口の乾燥が気になる際にしてみてください♪
また寝たきりの方やご高齢の方など
介護が必要な方に介護者がマッサージを
行うことで口腔内の不快感や誤嚥を防ぐ
効果もあります。特に食事の前に行うと
効果的です。
身体にいいことしかないので
是非唾液腺マッサージしてみてください!